トリコロールたちとの日々

サッカー女子のフランス代表応援ブログ

ブカレストの死闘②個人的主観の選手採点とテュラムの教え

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★スイス戦採点

 

監督:ディディエ・デシャン 5.0

3バックでスタートしたのは私はそこまで失策だとは思わないかな。4バックに戻してもロリスがPK止めるまで全然流れはフランスに傾かなかったし。けどラングレをチョイスしたのは失敗。ヴァランを中央にして、右にクンデを起用して欲しかった。

 

あとグリーズマンがいくら疲れていたとはいえ、あの状況でムサ・シソコに代えたのは選手たちにより消極的なメッセージを与えてしまったと思う。決定機を外すなど疲れ果てていたエンバペを5人目のキッカーにしたのも残念。会長と本人は勝てる試合だったと思ってるみたいだけど、ハンガリー戦の反省を活かさずに負けるべくして負けた試合。チームをまた1から作るつもりでやらなければ来年のW杯も厳しいと感じます。

 

GK:ウーゴ・ロリス 6.0

リカルド・ロドリゲスのPKストップはさすがキャプテンと思ったし、チームを蘇らせた。3つの失点シーンもDFに責任あり。とはいえPK戦ではだいたい逆方向に飛んでいて止める気配がなかった…

確かに今でも世界トップクラスのキーパーだけど、メニャン、メリエ、ラフォンなどの有能な若手と競争させてから次の正GKを決めて欲しい。

 

DF:ラファエル・ヴァラン 6.0

フランスDF陣のなかではスイス戦だけでなく、4試合通じて1番安定していて特に空中戦では負ける気配がなかった。ただリーダーシップは物足りないかな。個人的には今後キャプテンを務めて成長していって欲しい。本当にマンチェスターにいくなら楽しみ♪

 

DF:クレマン・ラングレ 4.5

起点となるパスはバルサでやってるように何本か通していたけどディフェンス面は最悪。特に失点シーンは本当にバルセロナでスタメンを張ってる選手なの?って疑う程のお笑いシーンだった。2019年のリバプール戦、2020年のバイエルン戦といい衝撃的な敗戦の戦犯になってばっかの印象。そういえばセビージャ時代サイドバックもやってたような記憶があるけど足の遅さが致命的。

 

DF:プレスネル・キンペンベ 5.0

試合を重ねるごとに安定してきていたはずなのに、後半残り10分で崩壊。失点はキンペンベだけのせいではないけど、今後フランスが世界を支配したいならより安定した選手にならないといけないし、そうでないとパリ・サンジェルマンのCL制覇も遠い気が…

 

DF:バンジャマン・パヴァール 5.0

ウイングバックはやった事ないわけじゃないけどやっぱりぎこちなかった。攻撃面ではほぼ存在感がなく、攻撃は左サイドに偏ってしまいました。見せ場は延長戦の決死のボレーシュートのみ。

 

MF:アドリアン・ラビオ 5.5

攻撃面ではいつも通りの良い動きだったけど、守備面では不慣れな左サイドバックで1番被害を受けました。可哀想な面はあるけど、とりあえずマザコンは脱却して一人前になってもらわないと困る。

 

MF:エンゴロ・カンテ 6.0

カンテ自身は調子が良かったし、この試合でもらしいプレーは見せてくれたけど、全てをカバーするのは不可能だった。今後はU-24でプレーしていたスマレ、チュアメニ、ブバカル・カマラらのサポートを得たいところだけどデシャンが呼ぶのかな…

 

MF:ポール・ポグバ 7.0

守備がザルだったとか失点の原因になったとかいろいろ言われたけど、それ以上に攻撃面で存在感を発揮。精神面でもチームで唯一のリーダーだった。ジダンのようなボールキープとラストパス、とんでもないミドルシュート。この人がいなければグループリーグ敗退だったかもしれない。デシャンは2015年にいわゆるトップ下、2列目での起用を試みたけど諦めた過去がある。でも正直ポグバに守備のタスクをたくさん負わせるのは宝の持ち腐れだと思った。

 

FW:アントワーヌ・グリーズマン 6.5

ロリスのPKストップ以降は生き返ったかのように躍動。ベンゼマの2ゴール目はほぼグリズーの得点だった。まさか自分がベンチで敗戦を迎えるとは思ってなかっただろうから悲しい。そして、日本では大バッシングに遭い、バルサでは活躍してるのに移籍報道が飛び交う散々なオフシーズンに。

 

私は自分の意見が100%正しいと思って生きていないけど、個人的な意見を書かせてください。デンベレがホテルのスタッフをバカにしたのは人として間違っているし、グリズーもそれに対して悪いレスポンスをしてしまった。私の尊敬するリリアン・テュラムは生まれながらにして人種差別主義者になる人はいないし、黒人、白人、黄色人種といったカテゴリーは人為的に作られたもの、周りの環境がそうさせるもの。それを変えるには子供たちへの教育が大切だっていつも言ってます。許されない事だって糾弾するのは誰でも出来るし簡単だけど、大人たちがデンベレグリーズマンの事や、それを少しでも擁護する人に対してボロクソに言ってるのを子ども達が見てなんて思うか考えて欲しいです。私は怒りの感情が出てきた時にそれをどんな言葉で表現するかが人間の成熟度を表すと思ってます。彼らは悪い奴で、罰を受けるべき…それだけで終わってしまったらなんの教育にもならないし、なんでこうなったのかみんなで考えてほしい。自分と違う人を徹底的に潰す事しかできない大人が増えればそれこそ人類の分断。人種差別問題って言うのはとても複雑でサッカー界でも常に問題に上がる。でもテュラムは引退後サッカー界を離れて、それに対して教育で世界を良くして行こうと頑張ってる。偽善者ってアネルカに言われた事もあったりしたけど、私はサッカー選手の頃から人種差別に対しての考え方が芯の通っている彼を尊敬しています。(女好きなところは嫌だけどw)

 

そもそもなんで私がフランス代表を応援しているかというと父に98W杯のブラック・ブラン・ブールの伝説を聞かされたから。私は自分を純粋な日本人だと思ってるし、ずっと日本で育ってきた。だけど祖母がフランス人で私も日本人離れした顔なので、たまにハーフなのって聞かれる事がある。今でさえたまにだけど小学生、中学生の頃はよく聞かれてた。別にそれはいじめではないけど、男子にからかわれた事はよくあった。よく話した事もない男の子から急に「ハーフ」?って聞かれるのはまだ子どもだったし、イラっときた。

フランスではというかヨーロッパでは確かにアジア人を見下してると感じる場面はある。でも日本も決して安住の地じゃないと思ってる。今の時代外国人は日々の生活で多くなっているけど、日本に働きにきてる東南アジア系の国とか人を下に見てる雰囲気はあるし、黒人の方を見て「あの黒い人」って言ったり、TVのバラエティ番組とかで裸足の人を指してアフリカ人かよ!ってツッコミが入ったりする。もちろんそれは今回の件とは関係ないことだけど、そういうレベルの事でも十分人は傷つくし、日本も決して差別とは無縁じゃない。だからこそ私は糾弾するだけでなく自分はどうだろうと常に考えてる。私も決して差別の心が全くない人間じゃない。外国人のたまり場を見て怖いとか嫌だなって感じる事は今でもあるから。

 

今回の件では1番悲しんで、怒りを感じているのはホテルのスタッフさん達当事者。だから必要以上に他人が正義感丸出しでどうこう言うのは決して見ていて気持ちの良いものじゃない。

 今回デンベレには何で自分がそんなこと言ったのかもっとよく考えてほしいし、正しい反応が出来なかったグリズーも今後このような事がないようにしてほしい。だけどどんなに人格者っぽく振る舞っている人だって必ず心の片隅に自分の人種が1番って気持ちがあると思う。だから私が大切にしたいのは誰の意見が正しいかじゃなくて、人種関係なくお互いを尊重し合う思いやりを持つ事。そして先述の通り怒りの感情が出てきた時にそれをどんな言葉で表現するか?なぜかTwitter大坂なおみ選手になんで何も言わないのかって噛み付いてる人もいた。

だから自分の意見を人に押し付けたり、自分と反対の意見の人を糾弾するやり方は私はとても悲しいです。

今回の件で私はよりテュラムに会ってお話がしたいなという思いが強くなりました。だから結論、ただただフランス語が上手くなりたい。笑

 

FW:キリアン・エンバペ 5.0

見せ場を作った場面もあったけど、決定機を逃す。体力面でチームの足を引っ張り、今後にも不安を残した印象。ただキャリアで初めて味わう大きな挫折を経てカタールではどんなプレーを見せてくれるか今から楽しみ。

 

FW:カリム・ベンゼマ 7.0

大ベテランの域に入ったけどもはや今が全盛期の印象。このコンディションをあと1シーズン半保ち続けられればフランスにとっては大きな戦力アップ。

 

FW:キングスレイ・コマン 6.5

得意のドリブルと自慢のスピードでスイスの脅威になってくれた。あとは怪我しない身体作りを頑張って?後半終了間際のシュートは一生後悔するシーンに…

 

MF:ムサ・シソコ 6.0

自慢の身体の強さでコマンの決定機を演出。自身最後の国際主要大会になる?…

 

FW:オリヴィエ・ジルー 6.0

できる事はやってくれたし、PKもきっちり決めてくれた。ミランではコンスタントに出て得点を量産して欲しい。カタールでも見たい。まだ別れたくないw

 

 FW:マルクステュラム 6.0

慎重なデシャンの事だから使ってくれないかと思ったけど、コマンの負傷で親子2代でのEURO出場達成。スイスDF陣が疲れている中2度チャンスを演出。PKもコースを読まれながらも決めきった。

 

デシャンは続投が決まりましたが、正直カタールで勝てるチームを作れるかは疑問が残ります。W杯連覇は過去2回。ヴィットーリオ・ポッツォのイタリアと58、62のブラジル。でも1934年のイタリア大会はムッソリーニの息がかかった疑惑の大会でしたし、当時世界最強と言われたイングランドウルグアイが出場してないので実質的に連覇達成はブラジルのみ。それも違う監督で挑んでいます。カタールW杯の頃にはEUROのファイナリストイングランド、イタリアだけでなく、フリック新体制のドイツやコパ・アメリカ王者のアルゼンチンもより魅力的なチームで臨んでくる事が予想されるので厳しい挑戦に。

ただ決まったからには応援するしかないのが部外者。自分達が王者だと思わず、また挑戦者のつもりで臨んで欲しいですね。そして何より若手をたくさん呼んで新陳代謝と競争を促してほしい。それが出来なければフランスはまた豊富な人材を活かしきれない暗黒時代に突入するんじゃないかと心配です。

 

今回の敗戦はそう思わせるほどにデシャンのマネジメントに不安を残しました。