画像:TF1より
いよいよレ・ブルーのワールドカップ2連覇への旅が本格的に始まりました。初戦のアル・ジャヌーブスタジアムはダウ船をイメージしたとても美しいスタジアムですが、2010年の招致合戦の時に見た綺麗な白い貝殻をイメージしたスタジアムを、できれば見たかったですね。
画像:YouTubeより
スタメンは事前の練習通り。
確かにリュカも世界屈指のディフェンダーですが、世界最高のサイドバック、弟テオをスタメンで使わないのは贅沢。
4年前のスタメンからは6人も残りました。
対するオーストラリアは世代交代してるとはいえ、4年前先発だったレッキー、ムーイ、ベヒッチ、ライアンのヨーロッパのクラブチームでも経験豊富な4人が残りました。
画像:Googleより
監督は2007年のアジアカップでオシムJAPANと激闘を繰り広げたグラハム・アーノルド。オーストラリアサッカー界の第一人者の一人です。
怪我人続出で満身創痍のフランスは、試合前の不安が的中しいきなり先制点を喰らう…。パヴァールはなぜあんなに軽率なボールウォッチャーになってしまったのか。
しかもリュカはこの失点シーンでの怪我で大会から離脱。やっぱりデシャンがF・メンディを呼ばなかったのは失敗だと思います。昨年のEUROでもリュカが怪我してしまい、控えのディーニュも怪我で、決勝トーナメントは本職左サイドバック不在、という痛々しい状況になったので。怪我の多いリュカの事なので、予想はできたはずですが、リスクマネジメントはデシャンの苦手な部分かもしれません。ただ私は批判をしても、デシャンが3度目のワールドカップトロフィーを掲げる事を心から願っています。(これ重要)
その後フランスの選手達は苦しい顔をしながらプレーしていたので、こちらもかなり不安でした。ミッチェル・デュークの強烈なミドルは入っていてもおかしくなかったし。
ただ不幸中の幸いで、兄の代わりに出場の弟テオが大活躍。ラビオのヘディングゴールを高精度のクロスでお膳立て。思えばこの1年半の代表の左サイドの攻撃力の向上、そしてネーションズリーグ優勝はテオのおかげでもありました。何度このサイドバックに助けられたことか。
そしてこの同点ゴールで息を吹き返し、笑顔も取り戻したフランスの選手達。オーストラリアの軽率なパス回しをラビオが奪い、最後は大御所ジルー。
その後キリアンの残念な決定機外しもありましたが、4年前と違い、オーストラリアの守備陣を圧倒的な個の力で破壊しました。点に絡みこそしなかったですが、ウスマン・デンベレはエンバペ以上とも言える突破力を披露。やっぱり両サイドに1vs1、1on1を仕掛けられる選手を擁していれば相手チームは恐怖でしょう。
後半も勢いそのままデンベレとキリアンのコンビネーションで追加点。この2人は代表デビューした頃から親友ですが、今大会優勝できればサッカー史に残るコンビになるかもしれません。ですが、この試合点に絡めなくても、グリズーがリンクマンとして素晴らしい動きとパスを繰り出していました。
EURO2016でトップ下のポジションをデシャンが創り出したときからこのチームはグリーズマンが攻撃の中心でしたが、今大会はポグバが担っていた役割をこなす事によってより負担がかかるかもしれません。それでも「この人ならやってくれる」と信じていい、と思った90分でした。
最後の締めはキリアンの突破、センタリングからジルー。アンリに並ぶ代表最多得点を記録するヘディングで3点差をつけました。
TF1:試合後のインタビューで自分の得点シーンをみた子供たちのリアクションを見せられ微笑むジルー。元々好感度高いけど好感度上がりまくり。ベンゼマの控えになる事が予想された今大会ですが、前回大会無得点の心残りを見事に初戦で払拭しました。
この試合ではコナテとウパメカノの元ライプツィヒコンビも安定していました。個人的にはコナテの方がウパメカノよりいいと思いましたが、デンマーク戦はウパが先発みたいです。素晴らしい縦パスもあったしウパでも大丈夫かもしれないけど。
個人的選手評価
ロリス…5.5
パヴァール…5.0
(クンデ…5.5)
コナテ…6.5
ウパメカノ…6.0
ルーカス・エルナンデス…採点なし
(テオ・エルナンデス…7.0)
チュアメニ…6.5
(ユスフ・フォファナ…6.0)
ラビオ…7.0
グリーズマン…7.0
ウスマン・デンベレ…7.5 個人的 King of the match
(コマン…6.0)
エンバペ…7.0
ジルー…7.0
次の相手デンマークは1998、2002、2018年と対戦してきた相手。特に20年前、韓国・仁川で世界王者から引きずりおろされる引導を渡された因縁があるので、リベンジを果たしたい。前回大会は不完全燃焼のスコアレスドロー。
次のデンマーク戦スタメン。ほぼこれでいくだろうけど、ヴァランがあと6試合無事に終えますように。