トリコロールたちとの日々

On vit ensemble, on meurt ensemble.(レ・ブルーと共に生き、共に死ぬ女のブログ)自分で見返す為に書いてる

偉大な2人の欠場

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ネーションズリーグの結果はフラストレーションの溜まるものでした。最下位リーグB降格は回避したけど。

 

確かに怪我人ばかりだし、ワールドカップ本大会で対戦する相手だから負けといて良かったとも言えるけど。それにしてもデシャンの怪我人多いから土壇場で若手呼んどこ!みたいなのは遅きに失した感がある。しかもラフォンは使わずクラブチームで控えGKに甘んじているアレオラを使う始末。

本大会でもデンマークに勝ち点3がとれないなら屈辱でしかないし、グループ2位になってしまうと決勝トーナメントでアルゼンチン、ブラジルと高い確率で同じ山になる。今までのワールドカップの歴史でもグループ2位突破で優勝したのは1974年西ドイツと1982年のイタリアのみ。そういう事情を鑑みるとワールドカップでは絶対に勝ってほしい。

 

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ところが連覇に必要なポグバとカンテの欠場が決定。この2人にとって辛いのはもちろんフランスにとっても本当に大ダメージ。ポグバは代表ではかつてのジダンばりのキープ力と創造性、リーダーシップを発揮してここ数年エンバペ以上の存在だった。カンテは言うまでもなく世界最高の働き屋。最近怪我ばかりの2人だから完治させて3年半後のワールドカップでベテランの意地を見せてほしいけどどうだろう…本当に悲しい。

 

話は変わって、仮にデシャンがワールドカップ後退任するとジズーが就任するのが既定路線みたいに言われているけど残念ながらデシャン自身は続けたがっているという噂。彼が自分からやめない限り80歳のル・グラエ会長は辞めさせることはしない。ちなみにル・グラエ会長は2025年3月まで任期があるのでワールドカップで優勝したらまたあと4年デシャンかもしれない。フットボール史に残る程の選手層を誇る今のフランス代表をフランスの英雄ジネディーヌ・ジダンが率いることはないのかもしれないと思うとこれも残念。

 

デシャンも素晴らしい監督だけど今回のワールドカップの結果にかかわらず、チームをより上のレベルに導くのは限界がある気がする。それはやっぱり長年続けると信頼してる選手を外しにくくなるから。代表チームというのは激しい競争があるべきだし、タレントが豊富なフランスならそれはより容易い事。

2014年ブラジルワールドカップでもデシャンリベリーの怪我で戦術の修正を余儀なくされたけど、今回のワールドカップでもポグバ、カンテを失ってしまった。

 

こうなるともう希望は「キリアン・エンバペ」の大活躍に頼るしかないのかも。

 

 

グリズーの復調、キリアンはペレ、マラドーナを目指せる

オーストリア戦🇦🇹、一方的な展開で試合としてはあまり面白くは無かったですが、良い材料がたくさんありました。ただメニャンとクンデの負傷でまたまた怪我人が増え…

 

マンダンダが呼ばれましたが、次戦先発がラフォンじゃなくてアレオラなら私はガッカリです。

 

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まずやっぱりキャプテンマークを巻くヴァランはよりかっこいいし、フランス代表におけるヴァランは他の選手とはレベルが違うことを改めて実感しました。デンマーク戦とワールドカップ本大会でも怪我せずにプレーしてもらって、安定した守備を見せてほしいです。この人が本大会怪我で出なければかなり苦労しそう。幸いユナイテッドでも復調傾向にあるからあと2ヶ月頑張ってほしい。

デビュー戦のバディアシルとY・フォファナはびっくりするくらい落ち着いていました。本大会メンバー入りへひとまずアピール成功でしょう。

 

でもこの試合で1番目立ったのはやっぱり前線の3人。f:id:izumeeland:20220924155040j:imagef:id:izumeeland:20220924155208j:imagef:id:izumeeland:20220924155217j:image(フランス代表公式Twitterアカウントより)

 

4年前世界を制した時のスタメン攻撃陣3人でもあります。特にジルーはもうすぐ36ですが今でも頼りになることを所属するミランとこの試合で証明しています。

それと昨季大スランプに陥ったグリズーは今シーズンリーガで契約上の出場時間問題がありながらもプレー自体はキレが戻っています。この試合でもシャドーやパサーの役割をこなし、ジルーのゴールをアシスト。デシャンがいわゆるトップ下のポジションを置くフォーメーションを採用しているのもそもそもはグリーズマンを生かすため。なのでポグバの出場が微妙なのもあり、彼が調子悪いと今まで1年間やってきたことの見直しが必要になってしまうところでした。

 

そしてなんと言ってもキリアン・エンバペ。この人のプレーを見ていると怪我人続出でも彼がなんとかしてくれると思ってしまうくらいです。

 

話は変わりますが、今までワールドカップ2連覇を果たした国はイタリア、ブラジルです。でも1934年大会はファシスト政権下の疑惑の大会。1938年大会は第二次世界大戦前の不安定な世界情勢もあり、辞退した国が多数。何より両大会には当時世界一の実力を持っていたウルグアイイングランドが出場していませんでした。f:id:izumeeland:20220924165542j:image(お馴染みのGetty  Imagesより、ワールドカップ2連覇を達成した唯一の監督ヴィットーリオ・ポッツォ:1番右 とイタリア代表。デシャンはこの記録に挑戦)

そう考えると後世の評価として実質ワールドカップ2連覇はブラジルのみ。そのうち攻撃の中心選手だったのはペレ、ザガロ、ジジ、ババ、ガリンシャ。ペレは唯一3回ワールドカップを制していますが、1962年大会は怪我で決勝トーナメントはほぼ出ていません。

なのでもし今回フランスがワールドカップ2連覇を果たすことができればエンバペは23歳にして彼らに並び、今後のキャリア次第で彼らを越えるチャンスも充分与えられます。

 

10年前は過渡期で苦しんでいたフランス代表がここまで人材豊富なタレント軍団になったようにフットボールの世界は大きく変化していきます。10年後に振り返ったとき、キリアンはペレ、マラドーナ、メッシの領域を越えているのかどうか。

 

カタールでの結果がその行方を大きく左右します。

下はデンマーク戦の希望スタメン。本番で戦う相手だしやりづらいので大きく変えていろいろ試してほしいけど。

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ラストチャンス

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6月のネーションズリーグでの低調ぶりと相次ぐ主力の怪我により、デシャンはワールドカップ前最後の代表招集でやっと多くの変化の兆しを見せました。

 

まずデシャンが無条件で重用してきたディーニュ、ムサ・ディアビ、ベン・イェデルの招集外。

代わりにレアルとバルサで安定した活躍を見せるフェルラン・メンディとウスマン・デンベレが復帰。ベン・イェデルの代わりは昨シーズンナントで2桁ゴール、今シーズンはフランクフルトで大活躍のコロ・ムアニが呼ばれました。

 

ベンゼマ、ポグバ、カンテ、キンペンベという主力の怪我で代わりに呼ばれたのはジルー、カマヴィンガの復帰勢とユスフ・フォファナ、バディアシルの初招集勢。

呼ばれた選手は皆呼ばれてもおかしくない選手ではありますが、最後の最後にデシャンが新しい選手を試そうとする姿勢を見せたのは私はとても嬉しいです✨

 

マルクステュラムマンダンダかラフォンあたりにもチャンスがあるかなと思っていましたが、もうワールドカップメンバーに選ばれるチャンスは0に近いでしょうか…

 

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基本の3-4-1-2ではなく4バックで想定してみましたが、これがわたしが試してほしいスタメンです。サリバではなくクンデが右サイドバックでも良いと思います。3バックだとパヴァールがスタメンかも気になります。

 

ワールドカップでも対戦するデンマークと戦わないといけないのはかなりやりづらいですが、そのデンマーク戦こそ新しい選手をたくさん試す事になるんじゃないかな。スーパーサブとしてコロ・ムアニとエンクンクが覚醒してくれればなお良いです。

 

いよいよ最後のサバイバル。あと約1ヶ月半後にはワールドカップメンバー26名が決まっています。そこにポグバ、カンテ、ヴァランの3名が入っているかどうかは大きくフランスの運命を決めるはず。

 

とくにポグバは今回の招集メンバーをみても分かる通り、いるといないのとでは全く違うチームになります。かつてのジズーがそうだったようにフランス代表にとってポグバは中盤で唯一無二の存在。リーダーシップ、創造性、ボールキープ、パスで試合を落ち着かせる事ができるポグバがいないという事態が現実になる可能性が高く辛いです。2002年のときのベッカムみたいにカプセルに入ってなんとかならないのかな。

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サンケイスポーツ平成14年7月6日(土)掲載

 

エースのキリアンが大爆発すればその心配は無用かもしれませんが、、、答えは2ヶ月後には出ています。

 

 

 

 

デシャン政権発足10年、厳しい夏

2020-2021ネーションズリーグチャンピオンとして臨んだ6月のネーションズリーググループリーグ。

 

まさかの4戦勝ちなしで最下位に位置する結果となりました…

確かにシーズンの疲れが溜まり、この大会の意義も微妙なところではあるのでモチベーションが上がらないのは分かります。それに相手はクロアチアデンマークオーストリア。侮れないチームであるのはもちろん、フランスに対して一杯食わせてやろうという気概があるチームを相手にするのは大変です。

 

でも問題なのは結果ではなく、デシャンの意図が見えない選手起用と、新しく使われた選手たちがそれほどインパクトを与えられなかったこと、そしてEURO後のこの1年間、引いた相手に対しての勝率が低いことです。f:id:izumeeland:20220907220825j:image

 

デンマーク戦セネガル代表監督の経験もある名参謀ギー・ステファンがデシャンの代わりに指揮を執りましたが(身内の不幸)残念ながらカウンターで逆転負け。W杯で戦う相手なだけにむしろ負けといていいのかもしれませんが、スタッド・ドゥ・フランスに来た観客の中には初めて生で代表の試合を見る方もいるでしょうからあまり惨めな試合は見せてほしくないですね…

 

続くクロアチアとの試合は悪くなかったですがPKを与えてしまい勝ちきれず、オーストリア戦も決定機を決められず。最後のサンドニでのクロアチアとのリターンマッチでは4年間で5回目の対戦で遂に敗北。前半5分に与えたPKが決勝点に。試合後大ブーイングが飛び交う結果となりました。

 

元々デシャン政権の10年間ではリアクションサッカーで結果を残してきていますが、ボール支配率の高い試合では負けたり勝ちきれない試合が多いです。10年前のCKからのカウンターで日本が勝利した試合も圧倒的にフランスが試合を支配していたのですが、決定的なシーンはあまり多くは無かったですね。f:id:izumeeland:20220907223256j:image写真出典:スポニチ

 

あのときのフランスはかなり人材不足でしたから仕方ないですが。結局その後台頭した才能ある若手の個の力で世界王者にはなりましたが、ジネディーヌ・ジダン引退以降、「どんな相手でも変えることのないチームのスタイル」みたいなものがないという本質的な問題は改善されていないのかもしれません。(とはいえスタイルがあっても柔軟性がないと困るし、相手を遊ばせるスタイルで世界王者になったけど)

ヴァラン、カンテ、ポグバ、グリーズマンというフランスのセンターラインを支えてきた彼らもいよいよキャリアの終盤。グリーズマン以外は怪我がちですし、(ポグバの怪我についてはまた次回)カタールワールドカップはフランス代表の歴史の中でも大きな山場、もしくは転換点になりそうです。

 

2013年11月にはもう終わると思われていたデシャン政権。あの奇跡のウクライナ戦により今日まで10年以上続いていますが、あの試合前にはここまで続くとは到底思えなかったです。いろいろ批判してきたのはW杯連覇を成し遂げてほしい一心からなので、ぜひデシャンには9月の2試合を実りあるものにしてほしいです。

20年前、2002年の大失敗②

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引用:lazos-nagakura54.sunnyday.jp

(画像クリックで飛ぶぞ)

 

1番学んでないのはルメール監督でしたけど…

 

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第2戦のウルグアイ戦でもルメール監督はなぜかジョルカエフを中田ヒデのチームメイトだったミクーに代えた以外はスタメンをいじらず。

 

前半の早い段階でルブフが怪我。長友の憧れの選手であったヴァンサン・カンデラと交代してくれたのでテュラムセンターバックに入りました。しかし、その後アンリがまさかの一発退場で万事休す。

 

レコバとの1vs1を防いだバルテズの好セーブや1人少ないにもかかわらず試合を有利に進めた10人には称賛を送りましたが残念ながらスコアレスドロー

次のデンマーク戦でアンリを使えなくなったフランスは大変な状況でした。

 

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それでもグループリーグ最後のデンマーク戦で2点差以上で勝利すれば自力で決勝トーナメントに行ける状況であり、ジダンがスタメンに復帰した事で世界中のサッカーファンはまだフランスがグループリーグを突破する可能性は充分あると考えていた人も多かったでしょう。

 

ですが、試合が始まると前2試合と同じくトレゼゲのシュートは入らない、そしてジズーがトラップしようとした際に盛大にすってんころりん…

 

ジズーは完治していないにもかかわらず試合に出ていたことは明らかでした。この衝撃的なシーンはその後4年間日韓大会のフランスを振り返る際には必ずテレビで流れる事になります。

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結局パス回しが遅く決定機も決められ無かったフランスはクリアミスとカウンターで0-2で敗北。2失点目はデサイーが簡単にトマソンに倒されてしまうというお粗末なものでした。

 

この2002年の教訓を忘れずに2022年のフランスが王座を防衛することを願っていますが…

6月のネーションズリーグを見る限り言えるのは…

もし、今年のワールドカップも夏に開催されていたらフランスは負けていたという事です。

 

2002年ワールドカップグループリーグ敗退の要因まとめ

 

ルメール監督の保守的なチーム作り

(試合に出た選手の中で1998年のワールドカップを経験してなかったのはシセ、ヴィルトールマケレレ、ミクーのみ。エメ・ジャケの遺産を引き継いだだけ?)

ジダン、ピレスの怪我

トレゼゲの決定力不足

トレゼゲだけでなくシュートがポストに当たりすぎ。セネガル戦で2回、ウルグアイ戦で1回、デンマーク戦で2回。笑うしかないw

 

・アンリのウルグアイ戦での退場。結果的に1番の理由かも。

・ルブフ、デサイーのスピード不足。(特にルブフは大会前の親善試合で途中交代に怒るなどプライドの高い選手でしたが、セネガル戦1番のディフェンスの穴に)

 

先日ポグバの怪我のニュースが入りましたが、彼だけではなく他にもカンテ、ヴァランは特に怪我が心配です。不穏な空気がレ・ブルーを包んでいる?

 

 

「右膝半月板負傷のポグバ、W杯欠場の可能性も…治療の選択肢は選手に委ねられる」

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https://www.goal.com/jp/amp/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/juventus-paul-pogba-202207282050/blt30366cfea168c963?

偉大な4シーズンを過ごしたベンゼマ

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カリム・ベンゼマのフランス代表としてのキャリアは、約7年前の例の事件、そしてEURO2016、2018W杯での若きタレント達の活躍で完全に終わったと思っていました。

 

なにより指揮官デシャンやル・グラエ会長との喧嘩合戦で「それ」は確実だったはずでした。

ただベンゼマは口だけではなく30代になった過去4シーズン全てでリーグ戦20ゴール以上を達成。ロシアW杯でベンゼマ無しで世界王者に輝いたデシャンでさえも、無視できない活躍で昨夏のEURO2020で再びレ・ブルーのユニフォームに袖を通しました。

 

そして21-22シーズン、リーガとCLで優勝&得点王というこれ以上ない成績で締めくくり、名実ともに世界最高の選手になりました。特にシュート精度の向上は目を見張るものがあります。ベンゼマの類稀な才能と努力は、尊敬せざるを得ないし、4年前ベンゼマはいらないと思っていた私も謝らないといけません。

それだけでなく昨シーズン散々な結果となったヴァラン、ポグバ、グリーズマンというベンゼマ不在時にフランス代表を引っ張ってきた3人には、ベンゼマの背中を見て、まだまだこれからと奮起してほしいです。(ポグバの怪我どうなる…)

20年前、2002年の大失敗①

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日本のサッカーフィーバーが頂点に達した2002年の6月から20年。98年のフランスワールドカップの頃はまだ幼稚園児だった私にとって、ちゃんとその盛り上がりを体感し、試合をちゃんと生で観た初めてのW杯でした。

 

俊輔の落選。中津江村カメルーン代表まだコンとですか?いつ来るとですか?事件。トルシエJAPANの勝利。ベッカムフィーバー。雨の6月18日。新興国の躍進。カーンのスーパーセーブ。ブラジルの破壊的な攻撃力。

 

全てが良い結果では無かったですが、いろいろな思い出があります。日本でワールドカップが開催されていなければ私の人生も少し変わっていただろうし、多くの試合の録画、雑誌のコレクションしたりするヲタクになる事も無かったでしょう。

ただこの大会で1番残念だったのはフランス代表のグループリーグ敗退。ジダンが大会前怪我をした事が確かに1番影響を与えたのですが、それよりも前から王者フランスには綻びがありました。

 

大会前の親善試合でロシアに引き分け、ベルギーに敗北。韓国には勝ちますが、デサイー、ルブフがパク・チソンのスピードについていけず先制点を許すなどして2失点。決していい状態では無かったのですが、ルメール監督は頑なにスタメンをいじりませんでした。また日韓大会は東アジア特有の梅雨を警戒して開幕が通常より10日ほど早くなったためシーズンの疲れをより負ったままでした。他のチームも同じ条件ではありますが、当時フランス代表のスターたちは特に多くの選手がビッグクラブでプレー。そのためチャンピオンズリーグなどの過密日程により酷使されていました。その一つの例がアーセナルロベール・ピレスの3月のFAカップでの大怪我でした。これによりフランスは唯一ジダンの代わりが務まりそうなMFを失います。

 

フランスだけでなく、もう1つの優勝候補筆頭であったアルゼンチンもグループリーグで姿を消した2002FIFAワールドカップ。結論から言うと、彼らのチームとしてのピークは1年前でした。そこからあまり変化を加えられず対策されてしまった上に、主力の怪我、そして決定力に欠けた事が敗因でした。(アルゼンチンの場合はイングランドスウェーデンの固い守備を崩せず)

 

また、戦い方としても、ほぼ自分達が試合の大部分でボールを支配する王者のサッカーしか出来なかったのが、湿度の高い東アジアではきつかった気がします。現にこの大会のファイナリストブラジルとドイツは7試合通じてポゼッションを相手に譲る事が多かったです。(ちなみに決勝は圧倒的にドイツが高かった)

 

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これは開幕戦となったセネガル戦のスタメンですが、なんとディフェンスライン全員が4年前のワールドカップ決勝のスタメンと同じです。

エメ・ジャケのアシスタントを務めていたルメールが監督を継いでからの4年間、彼は最後までディフェンスラインの若返りを怠り、結局33歳と34歳のセンターバックコンビはセネガルのディウフのスピードについていけませんでした。そしてディウフの突破から結果的に決勝点を許してしまいました。

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